OBOGの皆様、保護者の皆様、スポンサーの皆様、並びに関係者の皆様、平素より大阪公立大学男子ラクロス部にご支援、ご声援をいただきありがとうございます。
2024年度MGリーダーを務めました、桐山友香と申します。
昨年度はこれまでにないほどたくさんの方々から多くのご支援をいただき、私達の活動は皆様からの支えがなければ継続できないものであるということを痛感した一年でした。
それにも関わらず戦績は3部降格、皆様からのご恩を仇で返すような形となってしまい、本当に本当に申し訳ありません。
しかしながら、現役部員らは1年後の2部昇格、2年後の1部昇格、その先のfinal3進出に向けて、一人一人がチームや自分自身を見つめ直し前を向いて歩み出しているところです。
どうか見捨てず、今後とも弊部へのご支援をいただけましたら幸いです。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
改めまして、健人から紹介されました桐山友香です。
健人にあんなこと言われると照れちゃいます。
たしかに大変なことは多かったけど、そのぶん昔よりちょっとは強い女になれました。
でも代に1人しかマネージャーがいないのは今後私だけで十分結構です。後輩たち、これからも新歓頑張るんやで。
ついにラストブログ
今年は結果が最初目指していたものからかけ離れてしまった以上、どうしたって後悔は浮かんでくるものなんだと思います。なのでこの4年間で得られたものについて書くことにしました。
例によって長く文字数実に7000字、もはや自伝かのようなブログになってしまいましたが、最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
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「他の人の役に立てること」
これが昔から私の存在意義でした。
4歳の時に弟が生まれてから母親は弟につきっきりになることが多かったようで、それもあってか私は自然と、いわゆる「しっかりした子」に育ちました。自分で言うのも変ですが。
両親譲りの真面目な性格で、自分の中では普通に過ごしているだけでも周りには私がしっかりした人間に見えていたようで、
何か困ったことや頼みたいことがあったとき、真っ先にその第一候補者にあがるのは私であったことが多いように思います。
少し面倒に感じたとしても、誰かが自分を頼ってくれて感謝してくれて、誰かの役に立てているという感覚が悪くはなかったから、結局自分にとっては嬉しいものでした。
そういう十数年間を過ごしていると、自分の存在意義を「人に頼ってもらうこと」「人の役に立てること」に見出すようになり、
同時にその気持ちが行き過ぎて、自分がいちばんしっかりしていないといけない、何か悩むことがあっても自分でどうにかしないといけない、自分が人を頼るなんて有り得ない、という責任感なんてものを超えたある種の強迫観念のようなものが生まれました。大袈裟に聞こえると思いますが本当の話です。
受験する高校や大学も、入る部活も、奨学金の手続きも初めてやる履修登録も、どう考えても大事で重要なことを全部1人で決めて全部1人でどうにかしてきたのが、その最たる証拠と言えるかも知れません。
大学に入ってマネージャーをすることにしたのも、やっぱり他の人の役に立てることがしたかったからでした。
マネージャーという選択肢を初めて持ったのは、高校入学当初、水泳部の人に勧誘されて「私泳ぐの得意じゃないんで、、」と断ったら「マネージャーでもいいよ!」と返されたときでした。
世間一般では、“マネージャー”という仕事は「選手のお世話係」のイメージが強く、自分ではない誰か他の人のために頑張る仕事とよく言われます。
私もそのとき、「マネージャーって人の役に立てることができそうで面白いかも」と思いましたが、その時はもともと興味のあった弦楽部に入ることを最終的に選びました。
しかし舞台の上でスポットライトを浴びてヴァイオリンを弾きながらも、「やっぱり自分は表舞台に立つよりも、裏方として表舞台に立つ人を支える方が自分の性に合っている」と思うことが多く、
大学では誰かのために頑張ることができるマネージャーをすることに決め、それをいちばん叶えられそうだったのが男子ラクロス部でした。
私が1回生の10月に、同期のマネージャーが誰もいなくてもマネージャーとして入部したのは、こういう経緯があったからです。
ラクロス部での4年間を終えて、振り返ってみれば、
1年目と3年目は昇格戦に挑むも敗北し2部残留
2年目はリーグ4位で入替戦もないまま終了
4年目は3部降格
純粋な喜びと共に一年間を終えられたシーズンはありませんでした。
特に最後の一年の最後の3週間は、昇格戦にどうやっても行けないことが確定した日からずっと無気力で、
降格戦が確定した日から絶望を感じざるを得なくて入替戦1週間前まで毎日夜中一人で泣いて、
でもこんなんではダメだと思い直して気合いを入れて部活に行って、
でも練習が終わったら勝手に涙が出てきて止まらなくなる、そんな毎日で
感情はずっとぐっちゃぐちゃでした。
入替戦で試合終了の笛が聞こえた時は、自分の代でチームを3部に落としてしまったことや来年後輩を3部で戦わせることになってしまった絶望感で、とにかくその事実をどうしても受け入れたくなくて、相手チームの喜ぶ声が一切聞こえないように耳を塞いでシャットアウトしようとし、
試合後応援席に挨拶に行く時も、応援していただいていた方々に本当に申し訳なくて、合わせる顔がなくて一度も顔を上げられず、ただ深々と長く謝罪の意を込めてお辞儀するしかできませんでした。
とにかく勝ちたくて、ただひたすらに一部に行きたくて、
アップダウンや補食の使い回しを注意したプレイヤーに嫌な顔をされ、ゴールが見えない勉強のせいで練習に行けなくなるのが嫌で元々志望していた公務員の道を諦めて予備校代30万円を捨てることにし、同期のマネージャーがいなくて心のどこかではずっと心細く、ストレスで3.4回生の2年間で10キロ弱体重が減って体調を崩すことが増えても、
一部昇格したい。
一部に上がる瞬間を、4年間ずっとずっとずっと見たかった光景を、
ベンチで、チームの当事者として、この目で、目の当たりにしたい。
その気持ちだけで、どれだけしんどくて辛くて逃げたくても、時間と身体と心を滅ぼしながら、
最後に報われることをひたすらに信じて耐え続けてきました。
でも、最後の最後に待っていたのは、
一部昇格の未来ではなく、三部降格の未来でした。
あの時こうしておけば良かったのかなとかは無限に出てくるし、私の4年間はなんだったんだろうと思うこともあります。
それでも、ちゃんと思い返せばラクロス部で得られたものは確実にたくさんあります。
だからこの4年間が無駄だったとは微塵も思いません。
「マネージャー=人の役に立てる仕事」
「マネージャー=誰かのために頑張る仕事」
そういう考えのもとで3年前マネージャーをすることを決めましたが、それは大きな勘違いで、
3年経って楽しいこともしんどいことも沢山経験した今では、マネージャーという仕事は人のために頑張るというただそれだけのことではなくて、その先にある「自分のため」にも繋がっていたんだなと感じることが出来るようになりました。
得られたものの中でいちばん大きかったのは、「人を頼るのは決して悪いことではない」ということ。
今まで私は人に頼られることに存在意義を見出してきて、その反面人を頼ったり人に何かを任せたりすることにものすごく抵抗がありました。
ラクロス部に入ってからもそれは同じで、めんどくさいこと言われたとか思われたらどうしよう、だったら自分でどうにかするのがいちばんいいな、と思うこともよくありました。
しかし3回生になってリーダー職につくようになってから、
自分だけが全部やっていても下が育たず永続的に強い組織はつくれないこと、自分一人で抱え込んでしまうのは自分だけでなく周りのメンバーや組織全体にとってもよくないこと、
自分一人で完璧なんてことは絶対有り得ないし、自分たちはチームでやっていて一人じゃないのだから、自分じゃどうにもできない時は迷わず周りを頼ればいいのだということを悟り始めました。
まだまだ不器用ではあるけど、それでも「人を頼るなんて有り得ない」なんていう強迫観念が一切なくなり、人を頼るという手段を覚えられたことは、ひとつ大きな成長だと言えます。
他にも、
すべては誰かの当たり前から成り立っていること
行き詰まったときは目的に戻って再考するべきだということ
迷ったらとりあえず挑戦してみる方がいいこと
がむしゃらに我流で頑張るだけではどうにもならないこともあること
自分の頑張りは全面にアピールしたほうがいいこと
人を動かしたり変えたりするのは想像以上に難しいこと
感じたこと、考えたことは誰かに共有したほうがいいこと
可能性や存在意義は自分から見つけて拡げにいくことが重要だということ
感覚ではなく、誰かの受け売りでもなく、実体験を通して明確に言語化できる学びが多くあり、多様な視点からものごとを視ることができる「考え方の引き出し」が沢山増えて、
間違いなく、一人の人間として大きく成長できた4年間でした。
もうひとつ、得られたもので大きかったのは、自分でも知らないような、自分の内面にある感情に出会えたこと。
頑張りが形にならないときに死ぬほど悔しかったり、ここ一番の大事な場面でプレイヤーがスコアを決めてきて、勝手に涙が出てくるほど気持ちが昂ぶったり、分かり合えないときのもどかしさだったり、
自分が引退した後も後輩が活躍するところを見たいから自分が責任を持って後輩を育てないといけない、という後輩に対しての期待や愛情や責任感だったり、
何よりも、神学戦4Qラスト10秒のエキストラ、
10秒があんなにも長く感じたことも、可能性を捨てずにあんなにも全力で自分じゃない誰かを信じられたことも、
人生で初めてでした。
人に比べれば感情の起伏がそこまで大きくなく周りからも落ち着いていると言われることが多かったけど、
この4年間は、周りの人たちとの関わり合いから溢れ出す、「喜怒哀楽」の四文字では到底表し切れないような感情たちに突き動かされ、それらから生まれる考えや思いと共に過ごしてきた4年間で、
だからこそ、これから一生こんな経験をすることはできないんじゃないかと思えるぐらい、
どんな瞬間も自分にとっては色濃く、宝物のような時間だったなと思います。
望み続けた結果を手にすることは最後まで出来なかったけど、
競技も組織も人も全部ひっくるめて「人生のうちの貴重な大学生の4年間をすべてここに捧げてもいい」と思えるほどのものに出会い、たくさんのものを得られたことは、
自分にとっての誇りであり、財産です。
ここからはこの一年を一緒に闘ってきた部員たちにメッセージ。
24プレイヤー
1回生やからとかは関係なく、セット遅い!もっと声出せる!とか言い続けて上回生と同じように厳しく接してきた一年間やったから、私のこと恐れてる人1人ぐらいいそうやな。笑
細かいことをガミガミ言い続けてきたのは、当たり前のことを当たり前にやり続けるのって難しくて、難しいからこそやり続けられた人が最後に何か大きいものを手にすると私的には思ってるからです。みんな努力が得意な子たちやと思ってるから、これからもコツコツ頑張り続けることを大切にしてください。
来年22.23を追い抜かす勢いで活躍してくれることを期待してます。
24マネ
私の今までの経験をできるだけ多くみんなに分け与えたくて、たった7ヶ月間でいろんなことを教えて厳しいこと言ったこともあったけど、真っ直ぐに真面目に向き合って着実に成長してくれてありがとう。
5日前の反省でも話したけど、来年はとにかく何でも挑戦してみる一年にしてください。これからマネージャーとしての存在意義に悩む瞬間が必ず来ると思うけど、挑戦することで自分の興味関心や強みを見つけられて、自分自身の価値に気付く近道になって、その経験が悩んだ時に活きてくると思います。結果がついてこなかったとしても、自分で思考して試行錯誤した過程と、挑戦したという事実が大きな収穫になります。
みんなの素直さやそれに起因するポテンシャルは素晴らしいです、来年もさらなる成長を期待してます。
23プレイヤー
みんなにはまだまだ伸びしろしかない!!
「後悔のないように」とかよく聞くけど結構難しいことやと思ってて(これは完全に私の持論)、ここから先どれだけ全力を尽くしても2年後引退するときには多少の後悔は残るんやろうと思います、たぶん。ただ、防げる後悔ももちろんある。学生ラクロスももう折り返し地点、ひとつひとつのことに意味を持って考えながら取り組むとか、人を大切にするとか、当たり前のことを一番大事にしてほしいです。
特に、マネージャーも含めてワンチームであることは忘れないように。
みんなの代で市大・公立大史上初の一部昇格を成し遂げてください。私たちの夢はみんなに託します。
23マネ
穏やかで心優しくて、でも内側に秘めた熱い想いを持っている、そんな3人でした。
3回生になってからはチームの核を担うことも多くなって、プレイヤーマネージャー先輩同期後輩問わず厳しいことを言わないといけない場面も出てきます。みんながちょっと苦手そうなところやな。笑
愛ある叱りは、相手のためはもちろん、チームにおける自分の仕事を全うする、相手になめられない強い自分になる、「あの時ちゃんと言ってれば勝てたかもしれん」という後悔を残さない、そういう意味で自分のためにもなると思ってます。今みたいに優しくはありつつも、「お前らもっと出来る!」と思った場面でビシバシ言えるようになれば、今以上にすばらしい最強マネージャーになれると思います。2年後一部昇格してくれることを期待してます!
22プレイヤー
3年前サマーで大暴れして見てるこっちをワクワクさせてくれて、2回生からリーグ戦で主力として活躍してきて、とんでもない実力を持っている子たちばっかりなのに、来年3部で戦わせることになってしまって本当にごめんなさい。
全員我が強くてあんたらのせいで頭を悩まされたことは数え切れないぐらいあるけど、年々頼もしくなって、今年に関しては21が少ない中で最高学年も同然のような役割を果たしてくれてありがとう。
あと一年厳しいこともたくさんあるやろうけど、全員で助け合ってやり抜いてください。来年3部リーグベスト10の座をみんなの名前で埋め尽くしてくれるのを楽しみにしてます。
22マネ
何回でも言うけど、いちばん頼りにしてきていちばん感謝を伝えたいのはみんなです。みんながおらんかったら引退ブログを書けるところまで絶対に辿り着けてなかった。ほんまにありがとう。
3年前はあんなにひよっこやったけど、見違えるほど逞しく頼もしくなって、個々の強みを見つけて唯一無二の存在になって、もう何にも心配してないです。
プレイヤー以上に熱い気持ちを持っている子たちなのに来年3部で戦うことになってしまってごめんなさい。来年は苦しいこともあると思うけどみんななら大丈夫。思ったことは共有する、周りを頼る、これだけは大事にしてほしいです。3年間ありがとう。
21
能天気な奴しかおらんかったけど、みんな優しくて心が広くていい子ばっかりでした。私や後輩のテーピングの練習台にも何回もなってもらったけど、一切文句言わずにぐるぐる巻きになってくれてありがとう。笑
同期がみんなじゃなくて暴れん坊ばっかりやったら私一人の手には負えなくなってほんまに辞めてたかもしれん。入部して4人に初めて会って挨拶したとき、けいすけさんが「マネージャー1人だけやし大切にしてあげてください」って言ってたけど、ほんまにその言葉通り大切にしてくれたなあと思います。(みんなは絶対に覚えてないやろな)
そして、4人の頑張る姿は間違いなく私の原動力であり、ラクロス部にいる意味のひとつでもありました。
ウィンターで試合に出てフィールドでラクロスしてるのを見たとき
ゆうじがユース候補に選ばれたとき
りょうたがつま恋準決勝サドン2Qで得点決めたとき
しゅんごが去年の京大戦や今年の追大戦で華麗なGBを見せてTTOまで持って行ったあとみんなに頭ぽんぽんされてるとき
けんとがリーグで、去年は4回生を差し置いて、今年は最上回生らしくいっぱいGBとってボールダウンさせて大活躍してるとき
今年の追大戦でゆうじとりょうただけで7得点も取ってきたとき
4人を見てて嬉しかった瞬間はパッと思いつくだけでもこんなにあるしほんまはもっといっぱい書ける。
大体のマネージャーにとって、同期の活躍は何よりも嬉しいものです。代にマネージャーが1人でしんどいことや心細く感じることはいっぱいあったけど、みんなの活躍を見た時の幸せな気持ちを私だけが独り占めできるのは、私の特権でした。
こんなこと面と向かっては恥ずかしすぎて死んでも言えんので、ここに4年ぶんすべての感謝を綴ります。4年間ありがとう。これからもなかよしでいような!
21引退ブログラストを飾るのは、’24OMULAX主将のゆうじです。
ゆうじはテキトーで記憶力も雑魚で、彼の言動に頭を悩まされてきたことは数知れず。´д` ;
でも、4月に負傷してから離脱を繰り返さざるを得ず、主将でありながら自分のプレーでチームを思うように引っ張れない悔しさやもどかしさを抱えながらも、
主将としてやるべきことをこなし、できることを見つけ、泥臭くひたむきに誰よりもこの組織と真剣に向き合って、自らの責務を全うした所は本当に尊敬します。
同期マネがいない私の相談にもよく乗ってくれて、戦友みたいなもんでした。4年間ありがとう!
‘21MG 桐山友香